メルコ外付けハードディスク DIU-B120G 電源が入らない 2005.11.30 12.2

    ● 代替パーツをネットで探す
    ● FETを交換して直った

    【 電源が入らない 】
    電源ランプも点灯せず、電源スイッチを入りきりしても動く気配なし。

    【 メルコの対応 】
    分解して、電源基板をとりだしてチェックしたら、下図の電源基板のど真ん中にある赤線枠の パワーMOSFETが壊れていた。
    メルコに電話して電源基板が原因であると特定した場合の見積もりを聞いたら8,000円になるとのことだった。10,000円以下で本体を購入しているのにいくらなんでも8,000円も修理にかけるのは合理的ではない。
    そこで「この電源基板だけを売ってくれ!」と依頼したが 「一切応じない!!」とけんもほろろの回答だった。

    これまでいろいろなものを直してきたが部品売りに応じないメーカは大メーカですらなかったので、驚きだった。その理由を聞いても「ちゃんと動作を確認しなければならないから・・・」と訳も分からないことを言うだけで話にならなかった。
    当然のこと自己責任で行うわけで、「これが原因でメルコに何かを要求することもない」ことを説明しても自己の方針を繰り返すだけで、まったく聞き入れようとはしなかった。

    【 自前で修理を始めた 】
    この基板の価格は数百円、高くても1000円ぐらいなものなので、基板だけを交換した方が合理的である。メルコがこの基板を売らない以上、本体まるごとゴミになるのもシャクなので、テスターで基板を調べ始めた。回路上、壊れそうな半導体部品は数えるほどしかないので順番に半田を外して調べたら、下図左にあるパワーMOSFETが内部でショートしていて壊れていることがわかった。このショートで基板直づけのヒューズも当然のことながら切れている。


    【 同じパーツは入手不可なので、代替品を探した 】
    パワーMOSFETの部品メーカの番号は IRF8C30 となっているが、ネットで検索しても規格がわからなかった。で、調べていくうちにBUZ90Aを代わりに使えることがわかり、その規格を調べると、
    BUZ90A N-FET 600V 4A 75W 2R ということが分かった。Nチャンの高電圧のパワーMOSFETだろうと推察される。

    で、これも日本で調達するのは困難なので代わりをさがしたら 吉野電装 http://genpin.com/で売られている N-FET MOS-FET IRFPE50 VDS:800V IDS(ON):1.2Ω ID:7.8A  単価¥100 が使えそうだったので早速注文した。
    第5世代HEXFETTO-247 パッケージ




    他のトランジスターQ101(C195)などをチェックしたがこわれていないようだ。

    余談だがIOデータの HDH-U160 もほとんどおなじような電源基板を使っていて、そのなかの MOS-FET は K3563 である。残念ながらこの規格も情報もほとんどない。


    【 注文した部品が届いた 】
    吉野電送からFET、ヒューズ他が届いたので早速作業開始。
    FETと上図右端赤線枠のツェナーダイオードZD201(15V?規格が不明)がショートしていた。FETは取り付け位置を変えて交換した。しかし、ツェナーダイオードZD201の代替パーツもないことから、とりあえず取り外したままにしておく。おそらく過電圧保護用と思うので、なしでも当面の動作には影響なく後で入手して取り付ける予定。

    2日で代替えのFET(IRFPE50、下図右)が届いたので、梱包を開けたらそのサイズが大きかった。おっとぉ〜
    大きすぎて従前の位置には取り付け不能で、仕方ないので放熱板にドリルで穴を開けて取り付け位置を変えた。
    幸いにも下図左側のトランジスターQ101:C915は壊れていなかった。


    こんどの一件でメルコのサポート体制がわかったので、
    顧客のメリットを考慮しようともしない、聞こうともしないメルコ、バッファローの製品は買うことはもうないだろう


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